1970年代後半より,電子機器の内部信号の高速化が進み,それに伴う電磁界による電子機器の誤動作が顕在化してきたための対応としてEMCを規則として設けられる事になったのが発端である。
● EMC(Electro magnetic compatibility)は電磁環境適合性と言われ、EMIとEMSの併せ持たせた性能(電磁波を機器の外に出さない、外来電磁波に対しての耐性)のこと
●EMI( Electro magnetic Interference)は電磁波障害と言われ電子機器が他の電子機器への障害を排除するために電子機器から漏れる電磁気的雑音(電波)の放射、伝搬を規制するものです。
●EMS( Electro magnetic Susceptiblity)は電磁波耐性といわれ他の無線機器又は設備から強い電波(ノイズ )を浴びても該当する電子機器が何の問題も起こさず動作する耐量を規定しています。
●EMC(電磁両立性)のあるシステムとは?
他のシステムへ電磁妨害の問題を起こさない。
他のシステムからの外来電磁波(ノイズ)の影響を受けにくいシステム。
| 和文 |
英文 |
| (電磁)エミッション |
(electromagnetic) emission |
| (電磁)放射 |
(electromagnetic) radiation |
| イミュニティ(妨害に対する) |
degradation (of performance) |
| イミュニティ限度値 |
immunity limit |
| 過渡「トランジェント」 |
transient |
| コモンモード電圧 |
common mode voltage,asymmetrical voltage |
| 自然雑音 |
natural noise |
| 準尖頭値検波器 |
quasi-peak detector |
| 人工雑音 |
man-mede noise |
| 尖頭「ピーク」値検波器 |
peak detector |
| 短時間停電(供給電圧の) |
short interruption(of supply voltage) |
| 低下 (性能の) |
degradation (of performance) |
| デファレンシャルモード電圧 |
differrential mode voltage ,symmetical voltage |
| 電圧ディップ |
voltage dip |
| 電圧変化 |
voltage change |
| 電圧変動 |
voltage fluctuation |
| 電磁環境 |
electromagnetic environment |
| 電磁雑音 |
electromagnetic noise |
| 電磁波障害 EMI |
electromagnetic interference EMI |
| 電磁妨害 |
electromagnetic disturbance |
| 電磁両立性 EMC |
electromagnetic EMC |
| 発射 (無線通信の) |
emission (in radiocommunication) |
| 妨害の限度値「限度」 |
limit of disturbance |
| 無線周波雑音 |
radio frequency noise |
| 無線周波障害 |
radio frequency interference RFI |
| 無線周波妨害 |
radio frequency disturbance |
2.EMI対策とは:
EMIの問題である放射ノイズは、ノイズ電流がPCBのパターン流れ,ケーブルや筐体に誘導して放射する。
マックスウエルの方程式やフーリエ変換,アンテナ理論から考察すると,大きな電流を流さないこと。また,放射電磁界のスペクトラムの広がりを抑える意味で立ち上がり/立ち下がりの鋭い信号を使わないこと。PCB,ケーブル,筐体が一種のアンテナであると考えるならば,必要以上に波長の短い信号を使用しないこと。整合を用いて信号をPCBやケーブルから漏らさない事が肝要である。
※マックスウエルの方程式
拡張されたアンペアの周回積分の法則
rot H = jωεE + J …@
のような磁界が発生し、その磁界の変化に対して、その磁界をとりまく電界が、
ファラデーの電磁誘導の法則
rot E = -jωμH …A
のようにできる。その電界も時間的に変化しているため、再び式@から、それをとりまく
磁界ができる。以降、式@、式Aを繰り返し、結果的に電磁界が誘電体中伝搬した結果である。
したがって、EMI対策とは、不要なノイズ電流を流さないための工夫である。
※フーリエ変換
台形波の繰り返し波形をフーリエ変換されることを考えるならば,そのスペクトラムがどこまで広がるか容易に想像することができる。立ち上がり/立ち下がり時間1nSの場合、F(max)は318MHz、その後は−12db/octで減衰するため少なくても3.18GHzまでスペクトルは広がる。
※アンテナ理論
PCB,ケーブル,筐体がモノポール,ダイポール,ループ,スリットアンテナなどとして動作するので,その共振波長には注意を要する。
3.ノイズ発生のメカニズム:
ノイズは負荷に接続されたシールドの無い導体とケーブルをパルスおよび寄生(リンギング)電流が流れることにより発生する。
また、負荷からバイパスコンデンサーまでの電流帰還ループがアンテナとなりノイズを放射する。さらに隣接した配線パターンに結合してノイズを発生(クロストーク)する。また、発生したノイズは、筐体の開口部、基板、電源ライン等の 共振した受動コンポーネントからの放射する。
3.1 デファレンシャルモード
意図した送出電流と帰還電流との導体間の電圧および電流が存在する場合をデファレンシャルモードと呼ばれる。
デファレンシャルモードの電界強度[V/m]、下記の式で計算される。だだし、f(周波数)、S(送出電流と帰還電流経路で形成されるループ面積)、I(電流)、r(距離)。電界の強さは、SとIに大きく依存する。

3.2 コモンモード
浮遊容量やインダクタンスによる漏洩はコモンモードと呼ばれる。
コモンモードの電界強度[V/m]、下記の式で計算される。だだし、f(周波数)、、I(電流)、L(経路長)。電界の強さは、LとIに大きく依存する。

3.3 反射によるノイズ
信号はリードワイヤを波動として伝わる。伝送線路などで特性インピーダンスのマッチングがとれないと反射波を生じ、結果としてリンギングを起こし、高周波成分がノイズとなる。
4:伝送線路:
4.1 伝送線路長の問題:
信号の立ち上りが早く(1〜2nS)、立ち上がり時間と信号が素子の出力から負荷に到達する伝搬時間より長くなると反射、リンギング問題を引起こしる。
パルスの立ち上がり時間 T により発生する最も高い周波数 F(max)は
F(max) = 1 / π * T [Hz]
Tが1nSの場合、F(max)は318MHz、その後は−12db/octで減衰するため3.18GHzまでノイズの放射が発生する可能性がある。
また、
伝搬速度νは

比透磁率は1であることから、比誘電率を4〜5とすると、1nSでは15〜18cmとなる。
問題を解決するには、立ち上りの遅い素子を選択するか、信号パターンを短くするか、伝送線路(マイクロストリップライン、ストリップライン等)りより反射、リンギング、およびRFコモンモード電流の発生を最小にするための配線テクニックを使用する。
4.2 特性インピーダンス:
伝送線路を使用する事は、配線パターンを信号と共振させないという意味でも重要である。
マイクロストリップラインとストリップラインの特性インピーダンスZは、下記の式で計算する。
●マイクロストリップライン

W=2.5,T=0.3,H=1.6,Er=4.6->Z=50.6Ω
●ストリップライン

W=6,T=1.4,H=20,Er=4.6->Z=50.7Ω
W:配線パターン幅
T:配線銅薄の厚さ
Er:基板材料の比誘電率
H:基板層の高さ
特性インピーダンスの大きさは、基板層の高さに比例、配線パターンと銅薄の厚さに反比例する。
4.3伝送線路の終端:
伝送線路の終端方法と特徴
|
方法 |
特徴 |
| 直列 |
駆動素子の出力インピーダンスRsが特性
インピーダンスZより小さい時に、Rsと直列
抵抗の合計はZ になるように駆動端で整合
する |
負荷端不整合によるから
反射波の影響を考慮する
必要がある |
| 並列終端 |
負荷端で特性インピーダンスで電源または
グランドに抵抗を接続して終端する |
高速応答、消費電力大 |
| 直列+並列終端 |
上記直列、並列終端の組み合わせ、電圧が
半分になるのでデジタル回路では片側だけ
終端するのが一般的 |
電圧が6db下がる |
| RC終端 |
抵抗Cは特性インピーダンスと等しく、コンデン
サCは、時定数を伝搬時間の2倍以上になるよ
うに選択する C=310±300pFくらい |
消費電力は並列終端より
少なくなる |
| テフナン |
並列抵抗値が特性インピーダンスとなる二つ
の抵抗を、終端の電源とグランドに接続する |
次入力素子(終端)の閾値
に注意 |
高周波回路の整合(参考)
高周波では、特性インピーダンスで入出力を終端した状態で測定を行うことが出来るSパラメータが用いられます。
4端子網の場合のSパラメータの意味は下記の通りです。
S11:入力反射係数(入力インピーダンス)
S12:逆方向伝達係数(出力側から入力側への結合)
S21:順方向伝達係数(利得)
S22:出力反射係数(出力インピーダンス)
スミスチャートは、伝送線路の反射係数と正規化インピーダンスを関係づけたグラフで、線路に直列にLCRを挿入した場合は、インピーダンスチャート上を、並列にLCRを挿入した場合は、アドミッタンスチャート上を、下図のように移動します。

例として、下記のような増幅器の整合を考えると、入力はトランジスタのS11を始点に直列L(L1:5nH)と並列C(C1:1pF)、出力はトランジスタのS22を始点に、並列L(L2:8nH)と直列C(C2:2pF)でスミスチャートの中心(1.0)にベクトルを移動させ整合を得る事が出来ます。

4.4 伝送線路(マイクロストリップライン)のカップリング:
伝送線路(マイクロストリップライン)間のカップリングの大きさを電磁解析ソフトにより、線路間パターンギャップ1.5mm、3.0mm、4.5mm、と変化させSパラメータをシュミレーションする。
マイクロストリップラインの条件は下記の通り
誘電体の厚み[m] = 0.53mm
導体の厚み[m] = 35u
誘電率 = 2.4
誘電正接 = 0.017
導体抵抗率 = 1.72u
周波数[Hz] = 1G
ストリップ幅[m] = 1.5mm
線路長[m] = 3.0mm
特性インピーダンス = 50.1264 [オーム]
ポート1より励起
線路間パターンギャップ1.5mm

線路間パターンギャップ3.0mm

線路間パターンギャップ4.5mm

2GHz付近からポート2よりもポート3への結合が大きくなり、線路間パターンギャップ1.5mm、10GHzでは、ポート3へ−15dbと大きくカップリングする。
4.5 伝送線路のコーナー処理:
マイクロストリップラインを曲げる場合、ベンド処理もしくはラウンド処理を行います。信号が10GHzまでの場合、ベンド処理、10GHz以上はラウンド処理を行う。また、ベンド処理の場合Wc=2Wにする。

ベンド処理 ラウンド処理
6.自己共振周波数:
6.1プリント基板
コンデンサ、インダクタンス、PCBのそれぞれに

の自己共振周波数を持つ。
注意すべき点は共振周波数を越えて高くなるとコンデンサがインダクタンス、インダクタンスがコンデンサに変ること。
デカップリングに2個の自己共振周波数の違うコンデンサーを使用した場合、一つのコンデンサが共振点を越え誘導性、もう一つが、依然、容量性の場合、2つのコンデンサーが並列共振を起こし高インピーダンスとなるため、全くデカップリングに役に立たない周波数が存在する。
自己共振周波数の高い部品を選ぶこと,リード線を短く処理する(0.6nH/mm)、表面実装部品を使用する(ビアは1〜3nH)ことが大切となる。
6.2 突起部品
プリント基板から突起する部品に付いては、モノポール,ダイポールアンテナとして動作するため特に注意を要するため,共振の有無を確認する。
6.3 ケーブル
低周波でも共振する、ケーブル端は特性インピーダンスで整合する。
7. ESD(静電気放電):
●ESDの大きさ
摩擦電気系列(雲母→毛皮→硝子→綿→紙→絹→すり硝子→人体→金属→ゴム→硫黄→エボナイト→セルロイド)により帯電した電荷の放電。人体からのESDが主要な問題。直接放電試験に使われる放電パルスの立ち上がりは1nS以下、電圧4kV、ピーク電流は15A、その後30nSで約50%に低下する波形になっているため周波数特性は300MHzまで平坦、その後、減衰していくが1GHz以上におよぶスペクトラムを発生する。
●ESD対策
スパーク・ギャップ、ダイオード、トランゾープ、LCフィルター、コモンモード・フィルター、シールドによる対策方法がある。
8.EMC対策
8.1 プリント基板
●2層基板においては、電源配線をツリー状に配線する、信号線も同様であることが好ましい。(配線ループ面積を小さくする)
●クロックトレースは終端する。
●濠により回路を分割する。
●プリントパターンの共振、片端短絡で1/4波長の奇数倍(モノポール)、両端短絡、開放(ダイポール)で1/2波長の整数倍で共振する。
●ノイズ放射を抑えるため特性インピダンスを小さく保つ
●伝送線路、ベタグランドを使う。
●グランドパターンも共振するのでアースを増やし共振周波数を高くする。
●グランドは1波長ループで共振する。
●反射が起きないよう信号の配線幅を変えない。
●特にクロストークが心配な信号は、オフセットをとり電磁結合を減少させる。
●誘電正接(tanδ)が大きい程、共振時のQが低い。
●基板での波長は0.56倍に短縮される
8.2 筐体
●良導体であること、メッキ(無電極メッキ、)イオンプレーティング、導電性プラッスチィクでも良い。
●導電性塗料、金属箔テープ、ラミネートを使用する。
●筐体のスリットも共振アンテナ(1/2波長)を形成することに注意する。
●構造寸法とアースポイントを工夫して共振を防ぐ。
●コネクター等のインターフェース用の穴は小さく(1/10波長以下)
●大きな誘電率、誘電正接の充填材を試してみる。
●EMIシールドガスケット、導電性接着剤、
8.3 ケーブル
●ツーストペア線を使用する。
●シールド線は特性インピーダンスで整合する。
8.4 部品
●自己共振周波数に注意する。
●配置位置、方向を再検討する。
●プリント基板内に電磁界を閉じ込めるようにチップ部品を使用する。
●必要以上に立ち上がり、立ち下がりの鋭い素子を使用しない。
●突起部品は、配置の工夫、抵抗追加によるQの低下で対応する。
●高周波シールド付き部品を検討する。(EMC耐性部品)
●プリント基板から空中に飛び出しているコネクタの信号は特性インピーダンスが高い、貫通型コンデンサ付き部品もある。
●ノイズ放射の大きなICは、シールドもしくは配置位置を検討する。
●背の高い部品は、コネクターから離す。距離が取れない場合はシールドする。
●フェライト素子(コア、分割コア、リード付きビーズ、曲がりビーズ、トロイド)を使用する。
8.5 配線
●クロストークを小さくするには、配線をオフセットするか、間隔を離す。
●配線は、短く。
●高密度プリント基板は、配線の複雑化により、ループ面積、トレース長、ビア(電源、グランドインピーダンス増加をさせ放射ノイズを増加させる。ダンピング抵抗、終端抵抗、デカップリングコンデンサの増加により高密度になると上記の理由で放射ノイズが増加し得る。
8.6 設計段階
●配線の反射やクロストークなど、伝送線路に関する問題を抽出するために伝送線路シュミレータ、EMIシュミレータ、エキスパートシステムを活用する。
9.電磁界解析手法:
モーメント法(MoM)、有限要素法(FEM)、境界要素法(BEM)などの周波数領域での解析法と伝送線路法(TLM)、有限時間領域差分法(FDTD)などの時間領域での解析法がある。
一例として簡単にFDTD法を説明します。FDTD法は、マクスウエルの電磁方程式を差分化して時間領域で解く方法です。
ただし、


上記、マクスウエルの方程式を、下図に示すYEEセルと呼ばれるFDTDの単位セルを用いて時空間で差分化すると

電磁界は、
となる。FDTD法では、解析領域を微小セルに分割、時間領域も離散化するため磁界成分を関数Fとすると
 |
…F |
時間ステップnにおける表記は、ΔX、Δy、Δz、Δtを省略し、式Fの左辺のように表示する。
したがって、空間、時間で中心差分した関数Fは

下式のように表記します。

電界と磁界が半ステップ差あることを考慮すれば


となり


注scat:scattered
と式を書き直すことにより、有限差分近似で表現することができる。残りのx,y,zの電磁界成分も同様に求めることが出来る。また、精度のためにセルサイズ、時間ステップのための安定条件、シュミレーション空間の境界からの反射をなくすための境界条件を考慮する必要がある。
10.EMCの規格:
●規格の分類
ISO(国際標準化機構)、IEC(国際電気標準化委員会)、CISPR(国際無線障害特別委員会)、CCITT(国際電信電話諮問委員会)の国際規格、地域規格としてEN規格、各国規格としてVCCI(日本)、FCC(アメリカ)、CENELEC(欧州電気標準化委員会)/CEN(欧州標準化委員会)に分類される。
●IEC/EMCの規格体系
| 規定対象 |
基本規格 |
共通規格 |
製品群規格 |
製品規格 |
| 一般及び設計対策法 |
IEC 61000−1 |
− |
− |
− |
| 電磁環境・EMCレベル |
IEC 61000−5 |
− |
− |
− |
エミッション
限度値・試験法 |
低周波 |
IEC 61000−3
IEC 61000−4 |
IEC 61000−6 |
IEC 製品別規格 |
| 高周波 |
CISPR 16 |
IEC 61000−6 |
CISPR 11,12,13,14,22等 |
イミュニティ
限度値・試験法 |
低周波 |
IEC 61000−4 |
IEC 61000−6 |
IEC 製品別規格 |
| 高周波 |
IEC 61000−4 |
IEC 61000−6 |
IEC 製品別規格
CISPR 14,20,24等
|
●IECシリーズ
| 規格分類 |
規格番号 |
規格名称 |
IEC 61000−1
一般的考察 |
IEC 61000−1 |
基本的な用語と定義 |
IEC 61000−2
環境条件 |
IEC6 1000−2−1 |
公共配電システムの電磁環境 |
| IEC 61000−2−2 |
公共配電システムの低周波伝導性のレベル |
| IEC 61000−2−3 |
放射,伝導現象 |
| IEC 61000−2−4 |
産業プラントにおける低周波伝導性のレベル |
| IEC 61000−2−5 |
電磁環境クラスの分類 |
| IEC 61000−2−6 |
産業プラントの電源における低周波伝導性のレベル |
IEC 61000−3
限度値と一般的な基準 |
IEC 61000−3−2 |
高周波電流エミッション(16A以下) |
| IEC 61000−3−3 |
電圧変動とフリッカの限度値(16A以下) |
| IEC 61000−3−4 |
電源高調波発生限度値(16A以上) |
| IEC 61000−3−5 |
電圧変動とフリッカの限度値(16A以上) |
| IEC 61000−3−6 |
MVとHVの電源高調波発生限度値 |
| IEC 61000−3−7 |
MVとHVの電圧変動とフリッカの限度値 |
IEC 1000−4
試験と測定方法
|
IEC 61000−4− 1
|
指令の管理上の事項 |
IEC 61000−4− 2
|
静電気放電 |
IEC 61000−4− 3
|
放射電磁界に対する感受性 |
IEC 61000−4− 4
|
電気的高速過渡バースト(EFT/B)試験 |
IEC 61000−4− 5
|
サージ電圧イミュニティ試験 |
IEC 61000−4− 6
|
9kHz以上のRF電界により誘起される伝導性イニュニティ試験 |
IEC 61000−4− 7
|
電源供給システムの高調波と計測 |
IEC 61000−4− 8
|
電源周波数磁場イミュニティ |
IEC 61000−4− 9
|
パルス磁界に対するイミュニティ |
IEC 61000−4−10
|
減衰振動磁界 |
IEC 61000−4−11
|
電圧ディップ、瞬断と電圧変動に対するイミュニティ |
| IEC 61000−4−12 |
変動波 |
IEC 61000−5
既存設備と緩和指針 |
|
|
●EMC共通規格及び主要な製品群・製品規格
| 規格分類 |
規格番号 |
規格名称 |
IEC 61000−6
共通規格 |
IEC 61000−6−1 |
住宅,商業および軽工業環境における共通イミュニティ規格 |
| IEC 61000−6−2 |
工業環境における共通イミュニティ規格 |
CISPR/
IEC 61000−6−3 |
住宅,商業および軽工業環境における共通エミッション規格 |
| IEC 61000−6−4 |
工業環境における共通共通エミッション規格 |
製品群規格
製品規格
|
IEC 61326 |
工業プロセス計測制御機器のEMC要求条件 |
| IEC 61800−3 |
速度調整型電気パワー駆動装置−3章 |
| IEC 61131−2 |
プログラマブルコントローラー 第2章 |
| IEC 60934 |
機器保護用遮断器 IEC934に関する修正 |
| IEC 60118−3 |
補聴器−EMC |
| ISO 7637−0 |
道路車両 伝導と結合による電気的障害 |
| ISO 11451−1 |
道路車両 狭帯域電磁放射エネルギーによる電気的妨害 |
| ISO 11451−5 |
第5章:ストリップライン |
| ISO11452 −7 |
第7章:RFパワーの直接印加 |
| ITU K.21 |
通信端末装置の過電圧・過電流にたいする耐圧 |
| ITU K.22 |
通信装置に対する静電気放電イミュニティの許容値と測定法 |
| ITU K.imm |
通信装置に対するイミュニティ試験法 |
●イミュニティ共通規格
| ポート |
試験項目 |
適用基本規格 |
判定基準 |
| 筐体 |
静電気放電 |
接触放電 |
IEC 61000−4−2 |
B |
| 気中放電 |
| RF電磁界(振幅変調) |
IEC 61000−4−3 |
A |
| 電源周波数磁界 |
IEC 61000−4−3 |
A |
| RF電磁界(キードキャリア) |
ENV 50204(ヨーロッパ) |
A |
| 信号・制御 |
ファーストランジェント |
IEC 61000−4−4 |
B |
サージ
線−グランド間 |
IEC 61000−4−5 |
B |
| RFコモンモード |
IEC 61000−4−6 |
A |
DC入力/
出力電源 |
ファーストランジェント |
IEC 61000−4−4 |
B |
サージ
線−グランド間
線−線間
|
IEC 61000−4−5 |
B |
| RFコモンモード |
IEC 61000−4−6 |
A |
AC入力/
出力電源 |
ファーストランジェント |
IEC 61000−4−4 |
B |
サージ
線−グランド間
線−線間 |
IEC 61000−4−5 |
B |
| RFコモンモード |
IEC 61000−4−6 |
A |
| 電圧デップ |
IEC 61000−4−11 |
B(30%低減)
C(60%低減) |
| 瞬断 |
IEC 61000−4−11 |
C |
| 機能アース |
ファーストランジェント |
IEC 61000−4−4 |
B |
| RFコモンモード |
IEC 61000−4−6 |
A |
※判断基準
A:連続した妨害現象に適用し「装置は試験中も意図した動作を続ける」
B:過渡的な妨害現象に適用し「装置は試験中は誤動作等があっても良いが試験後は意図した動作を続ける」
C:電源の低下現象に適用し「機能の損失は許容される。だだし,自己復帰するか,使用者の操作で復帰する」
●EN規格(European Norm)は、IEC、CISPR規格をもとにCENELEC(欧州電気標準化委員会)より発行されている。
EN50***は、一般欧州IEC1000−4−2規格
EN55***は、CISPRの欧州規格
EN60***は、IECの欧州規格
***の番号は、CISPRの下番号と対応する。
例、
CISPR.11→EN55011(工業、科学、医療無線周波数装置)
CISPR.14→EN55014(家庭電気器具、携帯電動工具と類似の電気機器)
CISPR.20→EN55020(放送受信器と関連装置)
CISPR.22→EN55022(情報技術装置)
IEC1000−4−2→EN61000−4−2(静電気放電)
●各国の規格
|
国際規格 |
FCC |
ヨーロッパ
(1996/1実施)
|
日本 |
製品群 |
| エミッション |
IEC61000−6−3
(住宅,商業,軽工業地域)
IEC61000−6−4
(工業地域)
|
− |
EN50081−1
(住宅,商業,軽工業地域)
EN50081−2
(工業地域) |
− |
共通規格 |
| CISPR Pub.11 |
Part 18 |
EN 55011 |
電気用品取締法 |
産業機器,科学機器,医療機器(ISM),電子レンジ |
| CISPR Pub.12 |
Part15 SubPartB |
自動車指令 |
自動車規格(JASO) |
点火装置(自動車,モーターボード等) |
| CISPR Pub.13 |
Part 15 SubPartB |
EN 55013 |
電気用品取締法 |
放送受信機(ラジオ,TV) |
| CISPR Pub.14 |
− |
EN 55014 |
電気用品取締法 |
家電,電動工具類 |
| CISPR Pub.15 |
− |
EN 55015 |
電気用品取締法 |
蛍光灯,照明機器 |
| CISPR Pub.16 |
− |
− |
− |
計測器 |
| CISPR Pub.22 |
Part15 SubPartB |
EN 55022 |
VCCI,電気用品取締法 |
情報処理機器(ITE),複写機 |
| CISPR Pub.22 |
Part 15,68 |
EN 55022 |
VCCI,電気用品取締法 |
電話,ファックス |
| CCIR |
Part 15,68 |
− |
電波法,VCCI |
通信機 |
IEC 555
IEC 61000−3 |
− |
EN 60555
EN 61000−3 |
− |
電源高調波 |
| イミュニティ |
IEC 61000−4 |
− |
EN 61000−4 |
− |
基本規格 |
IEC61000−6−1
(住宅,商業,軽工業地域)
IEC61000−6−2
(工業地域) |
|
EN 50082−1
(住宅,商業,軽工業地域)
EN 50082−2
(工業地域) |
|
共通規格 |
| IEC801 |
|
|
各工業界の自主対応 |
計測器 |
| CISPR Pub.20 |
|
EN 55020 |
各工業界の自主対応 |
放送受信機(ラジオ,TV) |
| CISPR Pub.24 |
|
EN 55024 |
各工業界の自主対応 |
情報技術装置 |
1)EU加盟国
アイルランド、イギリス、イタリア、オーストリア、オランダ、ギリシャ、スウエーデン、スペイン、デンマーク、ドイツ、フィンランド、フランス、ベルギー、ポルトガル、ルクセンブルク
2)EFTA(欧州自由貿易連合)加盟国
アイスランド、スイス、ノルウェー、リヒテンシュタイン
●CISPR規格
| Pub.10 |
CISPRの組織,規則および手順 |
| Pub.11 |
産業機器,科学機器,医療機器(ISM),電子レンジ)の妨害波 |
| Pub.12 |
点火装置(自動車,モーターボード等)の妨害波 |
| Pub.13 |
放送受信機(ラジオ,TV)の電磁両立性 |
| Pub.14 |
家電,電動工具類の電磁両立性 |
| Pub.15 |
蛍光灯,照明機器の妨害波 |
| Pub.16 |
無線妨害測定装置および測定方法の電磁両立性 |
| Pub.17 |
無線妨害受動フィルタおよび妨害抑制部品の妨害抑制の測定 |
| Pub.18 |
送電線よび高圧機器の無線妨害特性 |
| Pub.19 |
1GHzを超える周波数の電子レンジからの放射測定 |
| Pub.20 |
放送受信機(ラジオ,TV)のイミュニティ測定 |
| Pub.21 |
インパルス性雑音による移動無線通信への妨害 |
| Pub.22 |
情報処理機器(ITE),複写機のエミッション規制 |
| Pub.23 |
工業用,科学用および医療機器 |
| Pub.24 |
情報技術装置のイミュニティ規制 |
| Pub.25 |
車載受信機の保護 |
●FCC規則
| Part 1 |
手続き |
| Part 2 |
機器認定基準 |
| Part 15 |
許可のいらない無線周波装置 |
| SubPart B 非意図的放射機器 |
| SubPart C 意図的放射機器 |
| Part 18 |
工業、科学、医学(ISM)機器 |
| Part 22 |
公衆移動無線業務 |
| Part 68 |
電話網に接続される端末装置 |
| Part 76 |
ケーブルテレビジョン業務 |
1)デジタル機器の分類
クラスA機器:一般住宅地域以外で使用される機器
クラスB機器:一般住宅地域で使用される機器
1)EU加盟国
2)FCC/DOC限度値要約
|
放射妨害 |
伝導妨害 |
|
周波数
(MHz) |
電界強度
(DBuV/m) |
周波数
(MHz) |
準ピーク電圧
(DBuV) |
| クラスA機器 |
30−88
88−216
216−960
960以上
|
39.0@10m
43.5@10m
46.5@10m
49.5@10m
|
0.45−1.705
1.705−30
|
60.0
69.5
|
| クラスB機器 |
30−88
88−216
216−960
960以上 |
40.0@3m
43.5@3m
46.0@3m
54.0@3m
|
0.45−30
|
48.0
|
3)試験周波数の上限
基本的に内部で生成される最高周波数
|
試験周波数の上限
|
| 1.705MHz以下 |
試験は30MHzまで |
| 1.705M−108MHz |
試験は1GHzまで |
| 108M−500MHz |
試験は2GHzまで |
| 500M−1GHz |
試験は5GHzまで |
| 1GHz以上 |
試験は第5高調波または40MHzのうち低いほうまで |
●VCCCI(情報処理装置等電波障害自主規制協議会:Voluntary Council For Interference by Information Technology Equipment)
国民生活に密接な関係を持つ情報処理装置および電子事務用機器から発生する妨害波がもたらす電波障害を関係業界の協力により自主的に阻止することを目的とした団体。
| 工業会 |
対応装置(予定) |
推進母体 |
| 日本電子工業振興会 |
情報処理装置 |
○ |
| 日本事務機械工業会 |
事務機 |
○ |
| 日本電子機械工業会 |
|
○ |
| 通信機械工業会 |
無線通信機 |
○ |
| 日本電子計測器工業会 |
テレビ・ラジオ・オーディオ・ISM機器・
工業用計測制御装置・電子レンジ |
|
| 日本放射機器工業会 |
ISM機器・電子レンジ |
|
●ノイズエミッションの測定項目と検波方法
| 規格 |
試験項目 |
偏波及び測定個所 |
周波数 |
検波 |
測定器 |
CISPR Pub.22/
EN55022 |
伝導性妨害波 |
電源ケーブル |
150k〜30MHz |
準尖頭値,平均値 |
疑似電源回路網 |
| 放射妨害波 |
水平偏波,垂直偏波 |
30M〜1GHz |
準尖頭値 |
アンテナ |
| VCCI |
伝導性妨害波 |
電源ケーブル |
150k〜30MHz |
準尖頭値,平均値 |
疑似電源回路網 |
| 放射妨害波 |
水平偏波,垂直偏波 |
30M〜1GHz
ただし,150k
〜526.5KHz
は目標値 |
準尖頭値 |
ダイポールアンテナ |
| FCC Part15 |
伝導性妨害波 |
電源ケーブル |
450k〜30MHz |
準尖頭値 |
疑似電源回路網 |
| 放射妨害波 |
水平偏波,垂直偏波 |
30M〜1GHz |
準尖頭値,平均値 |
アンテナ |
●EC指令
EMC指令、医療機器指令、機械指令、低電圧指令があり、これらの指令を満たさないと欧州へ製品を出荷できないという品質評価システム制度。制度に適応したものにはCEマークが与えられる。また、適合性を評価するのにモジュールというのがあり、A〜Hまで8個ある。
モジュールAは、生産内容の管理、Bは、型式試験、Cは、型式への適合性、D、Eは、製品の品質保証、Fは、製品の検定、Gは、ユニット検定、Hは、全体の品質保証となっている。
EMC指令に製品が適合するための評価手続きは3つあり、
@モジュールAを採用した製造業者は自ら証明する規格ルート(指令10条1)。
A技術構成ファイルTCF(Technical Construction File)を作成しCBによって証明書、技術レポートによるTCFルート(指令10条2)。
B無線送受信機についてNBに製品を提出して型式試験(EC型式試験証明書を得る)をする型式認可ルート(指令10条5)がある。
※CA(Competent Authority:国家認定機関/各国の監督官庁)
EMCに関するEU指令に元づく認定機関:担当する国家機関が管轄。
※CB(Competent Body:有資格認定機関)
指令付属書2の条件を満たしている独立性を持つとともに、EN45001(試験所運営に関する一般基準)の資格を有している試験機関。
※NB(Notified Body:有資格認定機関)
指令付属書2の条件を満たしている独立性を持つとともに、EN45001及び、EN45011(製品認証に関する一般基準)の資格を有している試験機関。NBはEN45001に適合している試験所の代行テストを行うことができる。
11 解析ソフトウエア
| 会社名 |
製品名 |
| OEA インターナショナル |
HENRY |
| アドバンス・EMC・ソリューションズ |
RadiaSim
Static 2D/3D
StatMod
Aramis(ATOS) |
| アプライド・シュミレーション・テクノロジー |
ApsinDELTA-I
ApsimRADIA
|
| アンソフト |
Ansoft HFSS |
| イノヴェーダ(ビュウロジック) |
Quiet Expert |
| ケイデンス |
EMControl |
| シグリティ |
SPEED97 |
| ハイパーリンクス |
BoardSim/EMC
HyperSuite |
| 図研(インケース) |
|
| 富士通 |
Signal Adviser
ACCUFIELD200 |
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